測量業......地球を測る
測量とは、道路、橋、トンネルなどの公共物や、全ての建物の位置関係を決めるために、それらの現状、位置などを正確に測ることを⾔います。
そして、この測量を⾏わなければ、そこに構築する各種⼟⽊構造物の設計には進めません。
地質調査業.....見えない地下を明らかにする
地表および地下の地層や岩盤の分布や性状を調べ、地質構成(構造)、地下水の状態などを知るために行います。
ボーリング調査
ボーリング調査は地中よりコアを採取することにより、地表から見えない地中の地質状況を実際に観察することが可能になり、深部の地質を直接的に調査するための唯一の調査方法として位置づけられます。また、ボーリング調査は、コアの観察だけではなく、ボーリングで掘削した孔を用いて原位置試験を実施するなど地盤特性の把握に利用することも可能です。ボーリングの果たす役割は広く、建設工事、地下資源調査、地すべり対策、土壌・地下水汚染調査など広範囲の分野で利用されています。
原位置試験の目的及び成果
地表またはボーリング孔を利用して地盤の性質を現地で直接調べるために実施します。サウンディング試験は原位置試験の中でもよく用いられる試験方法です。
標準貫入試験 | JIS A 1219 | N値 | 土層構成の把握 |
動的貫入試験 | JGS 1443 | Nd値 | 傾斜地表層土の調査 |
スウェーデン式サウンディング試験 | JIS A 1221 | 静的貫入抵抗(Wsw・Nsw) | 小規模構造物に対する支持力特性の判定 |
ポータブルコーン貫入試験 | JGS 1431 | コーン貫入抵抗(KN/㎡) | トラフィカビリティ―判定 地質断面の把握 |
平板載荷試験 | JGS 1521 | 極限支持力(KN/㎡) | 地盤支持力の判定 |
JIS A 1215 | 地盤反力係数(MN/㎥) | コンクリート舗装設計 | |
簡易支持力試験(キャスポル) | NETIS KK-980053-VE (H29.4) | CBR・C・φ・qc・K30 | 施工管理 地盤支持力の算定 |
土質試験
設計や施工に必要な土の性質を知るために行うもので、設計や施工の目的にそった試験項目を適切に選んで行う必要があります。
土質試験は、「土の物理的性質を求める試験」、「土の力学的性質を求める試験」、「土の科学的性質を求める試験」に大別されます。
物理試験 | 土の含水比試験 | JIS A 1203 | 自然含水比、施工含水比等(%) | 土の物理特性の把握 現場の土性把握 力学特性の推定 |
土粒子の密度試験 | JIS A 1202 | 土粒子の密度(g/㎤) | ||
土の湿潤密度試験 | JIS A 1225 | 湿潤・乾燥密度(g/㎤) | ||
土の粒度試験(ふるい・沈降) | JIS A 1204 | 粒径加積曲線 | ||
土の液性限界試験 | JIS A 1205 | 液性限界(%) | ||
土の塑性限界試験 | 塑性限界(%) | |||
力学試験 | 土の一軸圧縮試験 | JIS A 1216 | 一軸圧縮強度(KN/㎡) | 土および岩の強度特性 |
土の三軸圧縮試験 | JGS0520〜0524 | 内部摩擦角・粘着力等 | 地盤安定解析 | |
土の段載荷による圧密試験 | JIS A 1217 | 圧密降伏応力 圧縮指数 等 | 沈下量・沈下時間推定等 | |
材料試験 | 突固めによる土の締固め試験 | JIS A 1210 | 最大乾燥密度(g/㎤) 最適含水比(%) | 盛土施工管理基準 |
締固めた土のコーン指数試験 | JIS A 1228 | コーン指数(KN/㎡) | 発生土の区分 | |
CBR試験一式 | JIS A 1211 | CBR(%) | 舗装設計、路盤材の適否 | |
土の透水試験 | JIS A 1218 | 透水係数(m/s) | ため池築堤材料適否判定 | |
配 合 | 配合試験 | 一軸・CBR・コーン | 固化材配合量(㎏/㎥) | 地盤改良の計画・実施 |
施工管理 | 現場密度試験(砂置換法) | JIS A 1214 | 乾燥密度(g/㎤) 締固め度(%) | 盛土施工管理(品質管理) |
建設コンサルタント.....専⾨家集団
建設コンサルタントとは、公共事業を中⼼とした⼟⽊事業における企画、調査、計画、設計、施⼯管理等の各段階において、その技術サービスを提供しています。
従来の主要業務である設計者としての技術⼒向上に努めるとともに、近年の集中豪⾬や地震等による⼟砂災害から私たちの⽣命と財産を守るため、現場に合わせた⼯法の選択と適切な施⼯に加え、⻑期的な視野にたった維持管理計画の⽴案など、社会のニーズに対し、包括的に提案し続けています。
アンカー工
アンカー工は、地すべり対策工に多く用いられる工法の1つで、比較的小さい削孔径(13cm程)に高強度の鋼材(L=7〜30cm程度、それ以上の長さのものもあります)などの引張り材を挿入し、セメントミルクを注入した後、これをジャッキで20〜100t程度引っ張り基板内に定着させて、鋼材の引張り強さを利用することにより地すべり滑動力に対抗しようとする工法です。
施工後はアンカー工の頭部(キャップ等)しか見ることができず、一般の人には未知の工法で認知度もかなり低いと思います。土木工事の中でも専門業者が行う特殊な工法です。
道路の開放
植生基材吹付工
植生による法面保護工の1つで、法面の整形・清掃を行った後、ラス金網を張り付け、その上に基盤材、接着剤、種子、肥料を吹付機に投入、攪拌装置内で均等に練り混ぜて、コンプレッサーの圧縮空気で搬送し、所定の厚さ(3cm〜10cm)に吹き付ける工法です。
吹付完了後、早くて数週間後には種子が発芽し、植生が繁茂することで降雨から法面の浸食を防止し長期的に法面を安定させます。
施工後すぐの植生基材は濃いブラウンですが、一年後ぐらいには綺麗な緑になります。環境に優しく、地球温暖化防止にも役立つ工法です。
植生前
植生後
法枠工
法枠工は、斜面上に格子状のモルタル・コンクリートを造成し、斜面の安定を図る工法で、植生基材を吹き付ける工法にも使用する機械を用い施工することが多く、降雨等による法面の浸食・風化を防止や崩落の防止を目的とした工法です。
急傾斜地の人家裏や高速道路・一般道路の法面でよく見かける工法です。斜面全体を網状に覆っている枠の断面は20cm〜50cm程度あります。近くで見ると結構しっかりしたものです。そのため私たち施工業者からすると、見た目だけではなく、とても安心感が感じられる工法です。